← 相談室だより一覧

同じURLでも、会社のアカウントだけ通す。個人アカウントへの持ち出しを防ぐ「合言葉」の仕組み

会社のパソコンから、社員が個人のクラウドストレージに顧客リストをアップロードしてしまう。悪意がなくても「家で続きをやろう」と思えば起こりうることです。ところが、この持ち出しは URL のブロックでは防げません。Chrome が通信に添える「合言葉」で防ぐ方法を紹介します。

なぜ URL では止められないのか

会社で使っているクラウドストレージと、社員が個人で使っているクラウドストレージは、多くの場合同じサービス・同じ URLです。URL で止めると、会社の仕事まで止まってしまいます。

https://クラウドストレージ.example 会社のアカウント yamada@会社のドメイン ファイルをアップロード https://クラウドストレージ.example 個人のアカウント yamada@gmail.com など ファイルをアップロード アドレス(URL)は同じ。URLで止めると、会社の仕事も止まってしまう
URLだけでは「会社のアカウントか、個人のアカウントか」を見分けられません

Chrome が「合言葉」を添えて、サービス側が断る

解決策は、会社の Chrome が通信に「このパソコンからは、会社のアカウントだけ許可」という合言葉(専門用語では HTTP ヘッダー)を自動で添えることです。この合言葉に対応したクラウドサービスは、それを見て、会社以外のアカウントでのログインを断ります。

会社のChrome 管理者が設定済み 合言葉(ヘッダー) 「会社のアカウントだけ」 通信に自動で添える クラウドサービス 合言葉を見て判断 会社のアカウント いつも通り使える 個人のアカウント ログインできない
Chrome が添える「合言葉」で、クラウドサービス側が会社以外のアカウントを断ります

設定は管理者が Chrome のポリシーとして一括で配れるので、社員のパソコンを1台ずつ触る必要はありません。社員から見ると、会社のアカウントはいつも通り使えて、個人のアカウントだけがログインできなくなります。

知っておきたい注意点

  • 合言葉に対応したサービスでのみ効きます。Google Workspace をはじめ主要なサービスの一部が対応していますが、すべてではありません。使っているサービスが対応しているか、事前に確認が必要です。
  • 効くのは、会社が管理する Chrome を通したときだけです。別のブラウザやアプリから使われると素通りになるため、会社のパソコンでは Chrome 以外を使えないようにしておきます。
  • 私物のパソコンから会社のアカウントに入られるのは、別の対策で防ぎます。こちらは「会社の出口(固定IP)からしか入れない」仕組みとして、近日公開の記事で紹介します。

始め方

  1. 持ち出しが心配なサービスを洗い出す(クラウドストレージ、メール、チャットなど)
  2. それぞれが合言葉での制限に対応しているかを確認する
  3. 一部の社員で試してから、全社に広げる

自社のサービスで使えるか、確認からお手伝いします
お使いのクラウドサービスを伺い、対応状況の確認から設定、試験運用まで支援します。ご相談は無料です。

相談してみる